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fx申告しなくてもバレない

弊社は日頃から、FXやビットコインなどの仮想通貨、その他の投資に関する節税や税務申告の代行をさせて頂いておりますが、それぞれの税金には、当然ながら様々な規定が設けられており、それに違反すると罰則としてペナルティーの税金が課せられます。

例えば納付で言いますと、所得税であれば毎年3月15日が期日ですし、法人税であれば決算日の2ヶ月後といった具合です。

ただ毎年、確定申告の期日を過ぎてから

「まだ申告してないんですが、今からでもお願い出来ませんか……?」

といった問い合わせが数件寄せられますが、後にお話する通り、遅れてでも申告することでペナルティを最小限に抑えられますけども、多少かかってくるのは仕方がありません。また、

「少々の利益なら申告しなくても大丈夫ですか?」

「海外業者を使っていて、海外に法人もあるのでバレませんよね?」

といったことをおっしゃる方もたまにおられますが、本ブログでも何度かお伝えしていますけれども、税務調査等で後から誤りが指摘され、納付すべき税額が不足していた場合にも、以下に解説する通り、場合によってはとても重いペナルティの税金が課されられることがあります。

毎月の無料相談会でお話を伺っていても、

  • 出来るだけ税金を減らしたい!(節税対策)
  • 税務調査で持って行かれたくない!(税務調査対策)

と考えておられる方は多く、もちろんそれらも非常に大事な要素ですが、ペナルティの税金というのは、本来きちんと対応していれば不要なものですし、間違った節税対策や税務調査対策をしてしまうことでも発生しますので、それを考えると非常に勿体ないものだとも言えるでしょう。

今回はそんなことにならないよう、ペナルティの税金とは一体どのようなものなのか、具体的な内容を解説していきましょう。

 

ペナルティの税金の種類について

ペナルティの税金は、「附帯税」に含まれます。

附帯税とは本税(=法人税、所得税、消費税などの、本来納める税金のこと)以外の税金のことで、国税通則法では、次のとおり定められています。

附帯税 国税のうち延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税及び重加算税をいう。
(国税通則法第2条第1項第4号)

ちなみに上記の利子税は、所得税や法人税などの延納の許可があった場合に関係があるもので、税務署に申請手続きをしているという点において、他の5つとは少し違うものになってきますので、今回は

  1. 延滞税
  2. 過少申告加算税
  3. 無申告加算税
  4. 不納付加算税
  5. 重加算税

の5つについて解説していきます。

延滞税とはどんなもの?

延滞税は、冒頭でも少し触れましたが、本来納付すべき税金を、法定納期限までに納付していない、もしくは、納付した税金が不足している場合に、その不足分に対して課税される税金で、イメージ的には延滞利息のようなペナルティです。

また、税務調査などで指摘を受けて、納めるべき税額に不足があった場合にも、その不足分に対しても延滞税が発生します。

尚、延滞税は本税を対象として課されるものですので、次の項目から説明する加算税などに対しては課されません。

また、本税が1万円未満の場合にも、延滞税は発生しません。

延滞税はどのように算出される?

では上記の場合、いくらの延滞税が課せられるのかについてですが、具体的には、法定納期限の翌日から納付していない、もしくは、不足している税金が完納されるまでの日数を基に計算されます。

数式で表しますと

(納付すべき本税の額 × 延滞税の割合 × 完納までの日数)÷ 365日

となります。

つまり、遅れてでもなるべく早く納付した方がペナルティは少なくて済むということです。

ちなみに延滞税の割合には次の2つがあり、

  1. 納期限の翌日から2月を経過する日まで・・・原則として年7.3%
    ただし、平成12年1月1日から平成25年12月31日までの期間は、「前年の11月30日において日本銀行が定める基準割引率+4%」の割合となります。
    また、平成26年1月1日以後の期間は、年「7.3%」と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合となります。
  2. 納期限の翌日から2月を経過した日以後・・・原則として年14.6%
    ただし、平成26年1月1日以後の期間は、年「14.6%」と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合となります。

ちなみに、これらの具体的な割合は、こちらの国税庁のサイトで確認することができますので、興味のある方はご覧ください。

関連リンク>>>『国税庁 タックスアンサー「No.9205延滞税について』

過少申告加算税とはどんなもの?

過少申告加算税は、申告期限内に提出した申告書に記載された納税額が、本来納めるべき正しい税額よりも少なかった場合、修正申告や更生があり、追加の本税が発生した場合に課されるペナルティのことです。

ただし、これは税務署から指摘を受けてから発生するものですので、対応策として、指摘を受ける前に気づいた場合は、自主的に修正申告をすることで、過少申告加算税は課されませんので、誤りを見つけた際には、指摘を受ける前に、少しでも早く修正申告を行って、不足分の税金を納付することがポイントとなってきます。

過少申告加算税はどのように算出される?

過少申告加算税の額については、追加で発生した本税を基に計算されます。

基本的に、追加で発生した本税の10%が課税されるのですが、この金額が期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分については5%が加算され、15%が課税されることになります。

無申告加算税とはどんなもの?

無申告加算税とは、その名の通り法定期限内に、確定申告書を提出しなかった時に課されるものです。

正し、以下の要件を全て満たしている場合には、無申告加算税は課されません。

  1. その期限後申告が、法定申告期限から1月以内に自主的に行われていること。
  2. 期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合に該当すること。
    (一定の場合とは、次の2つのいずれにも該当する場合をいいます。)
    ・その期限後申告に係る納付すべき税額の全額を法定納期限(口座振替納付の手続きをした場合は期限後申告書を提出した日)までに納付していること。
    ・その期限後申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税又は重加算税を課せられたことがなく、かつ、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。

無申告加算税はどのように算出される?

では無申告加算税の計算方法ですが、これは納付すべき税額を基に計算します。

本来納付すべき税額が50万円までの部分に対しては15%、50万円を超える部分に対しては20%が課税されます。

但し、こちらも税務署から指摘を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、5%に軽減されますので、期日後に遅れてでも一刻でも早く納められることをお勧めします。

不納付加算税とはどんなもの?

不納付加算税というのは、源泉徴収した所得税を法定納期限内に納付しなかった場合に課されるペナルティになります。

不納付加算税はどのように算出される?

不納付加算税の計算方法ですが、こちらも納付すべき税額を基に計算します。

納付すべき税額の10%が課税されますが、これも税務署から指摘を受ける前に自主的に納付をした場合には、5%に軽減されますので、こちらも不備に気づいた場合には、一刻も早く納付されることで額を抑えることが可能です。

重加算税とはどんなもの?

重加算税とは、税金の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を仮装・隠ぺいし、税金を免れた場合に課されるもので、非常に重いペナルティーになります。

ポイントとしては、悪質な(故意に税金を少なくしようと考えて申告をした)場合に課されるペナルティですので、その税率も他の加算税などに比べると高くなっているというわけです。

重加算税はどのように算出される?

重加算税は、過少申告をしていた場合には追加で納める本税を、申告をしていなかった場合には納付すべき税金の額を基に計算します。

その税率は、

  • 過少申告加算税、または、不納付加算税に代えて課される場合・・・35%
  • 無申告加算税に代えて課される場合・・・40%

になります。

海外を使った租税回避は重加算税の恐れがある?

確定申告前になると、海外在住の方から

「日本への納税の必要はありますか?」

という問い合わせが結構寄せられるのですが(それは個々の状況により異なります)、それとは別に、冒頭でも少しお話しましたけれども、FXや仮想通貨取引で、

「海外業者を使っていて、オフショア(タックスヘイブン)の国に海外に法人もつくっているので租税回避出来ますよね?」

とおっしゃる方もたまにおられます。

ネット上の話であったり、税金のことにあまり詳しくない(税理士などの専門家ではない)、海外在住のブローカーの話を鵜呑みにして、それらの行為を行う方がおられますが、過去の判例や税務署の動きを考えても非常に危険です!

毎年、そういった方々が逮捕されたというニュースが数件流れますが、そう簡単に日本の納税を回避できるものではありませんし、投資の税金に関する専門家ということで、以前に雑誌の取材にてコメントさせて頂きましたが、それで逮捕をされて、重加算税を課せられたものの、自己破産しても税金は免除されませんので、これから数十年に渡って、肉体労働で稼いだ分から、毎月分割で重加算税を徴収されている方も実際におられます
(ニュースで取り上げられる方は金額が大きいケースがほとんどですが、実際には少額でも指摘を受けることは多々ありますので注意が必要です)。

そもそもFXなどの投資のことと、節税対策や税務調査対策のスキルに熟知している税理士が正しく対策を行えば、そんなリスクを冒さなくても、合法的にかなりの対策を行うことは可能ですので、曖昧な情報に惑わされることなく、きちんと申告されることをお勧めします。

《関連記事》
『FXは確定申告をしないと脱税?実際にあった破産体験談とは?』
『オフショアやタックスヘイブンでの税金は間違えると脱税になる?』
『間違えると恐い!非居住者でも税金を日本に確定申告する必要がある?』

まとめ

毎月の無料相談会やメール問い合わせなどでお話を伺っていると、結構、申告や納税に関して軽い気持ちで考えてらっしゃる方もおられますが、特に延滞税などは、ご自身で申告をされる場合は、早めに準備をしていれば回避出来るでしょうし、例えば弊社のクライアント様であれば、記帳や領収書の整理なども、全てこちらでやらせて頂いていますので、ペナルティーを課せられて税務署から目をつけられるることを考えると、弊社に限らずそういったサービスを利用されるのも一つでしょう。

これまでもお話してきましたが、延滞税に限らず、どれも適切な申告を行っておけば本来支払わなくてもよいものばかりです。

ポイントとしては、間違いに気づいた時には、一刻も早く自主的に申告することで、ペナルティーの額を軽減させることにつながりますし、

「まだ何も言われてないので私は大丈夫だよ」

と思ってらっしゃる方も、指摘をされてからでは遅いのと、税務署は数年分まとめて指摘してくるケースも多いので、その間にペナルティーの額がドンドン膨らんでいっていることを忘れず、きちんと申告を行うようにしましょう。

関連リンク>>>『知らないと恐い?FXの税務調査の実体を教えます』

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