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ふるさと納税の税金

毎年、年末が近づいてくると、その年の収支の予測が見えてきて、支払う税金の心配や、法人化を検討されている方からの問い合わせが増えてきます。

そんなご相談の中には

「投資で儲かったら海外に移住しようと思ってるんです」

といったお話も多く、特に日本の税金のルールでは、個人口座での海外FXや暗号資産の所得が増えれば、税率が最大55%(住民税含む)と半分以上が税金になってしまうことから、タックスヘイブンに該当する国への移住を検討される方も少なくありません。

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また現在は、個人で行うFXや暗号資産取引では有効な節税対策が無くなってしまったことから、中にはふるさと納税を節税対策に挙げられるケースもあります(法人はまた別の話になります)。

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ただ、もしふるさと納税をした人が、海外移住や海外赴任などで日本の非居住者になった場合、税金はどうなるのでしょうか。

実は知らずにふるさと納税をしていると損になるケースもありますので、どのような点に注意するべきか解説していきます。

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そもそも『ふるさと納税』とは?

この記事をご覧の方で、ふるさと納税をしたことが無い方もおられると思いますので、まずはふるさと納税をすると税金がどうなるのかについて、ざっと解説してみましょう。

ふるさと納税は、自分が応援したい自治体を選んで寄付ができるという制度ですが、その寄付した自治体の名産品などが返礼品として貰えたり、寄付金の額から自己負担の2,000円を引いた金額が、所得税や住民税から控除される(差し引かれる)仕組みになっています。

所得の額や家族構成、住んでいる地域によって多少異なりますが、自己負担額が2,000円と上限が決まっていて、その範囲内であれば控除の対象となるのです。

つまり、控除の上限を超えてしまった場合は自己負担額が増えるだけで、全く控除されなくなるということはありませんが、できるだけ制度を余すことなく活用したいと思われるのであれば、控除可能上限の範囲内で寄付されると良いでしょう。

なお、所得税や住民税が課税されない方は、ふるさと納税をしても控除するものがありませんので、ふるさと納税をしてもしなくても税額には影響ありません。

ふるさと納税で控除するための手続きとは?

ふるさと納税は寄付すれば勝手に控除されるような仕組みではありませんので、確定申告もしくはワンストップ特例の申請をする必要があります。

どちらの方法で控除ができるのかは、寄付した自治体の数などで変わります。

  • 寄付した自治体が6ヶ所以上……確定申告で所得税と住民税から控除
  • 寄付した自治体が5ヶ所以内……ワンストップ特例の申請により住民税より控除

ただし、寄付した自治体が5ヶ所以内であっても、ふるさと納税以外の理由で確定申告が必要な方は、ワンストップ特例は適用されませんので、確定申告にて控除することになります。

ちなみに、確定申告が必要な方の一例としては、

  • 2か所以上給与所得がある
  • FXや株、暗号資産など、給与以外にも所得がある
  • 医療費控除
  • 住宅ローン控除(1年目)

があげられます。

尚、寄付した自治体が5ヶ所以下でも確定申告にて控除可能ですが、会社の年末調整で納税が済んでしまうような方は、ワンストップ特例の申請をしておくだけでよいので、こちらの方が手軽でしょう。

ふるさと納税して海外移住すると損をしてしまう理由とは?

ふるさと納税をした寄付金は、確定申告やワンストップ特例の申請をすることで、所得税や住民税から控除されると説明しましたが、なぜ海外移住すると損をするのでしょうか。

それは住民税の課税のタイミングが問題です。

2023年の11月30日に出国する方を例にしますと、所得税については、2023年分の所得から2023年中に寄付した金額を控除しますので、海外移住される方でも出国前に行う準確定申告にて所得税分は控除が可能です。

しかし住民税は、2023年中に寄付した分は2024年の6月以降に支払う住民税から控除されることになります。

その2024年6月以降に支払う住民税は、2024年1月1日にお住まいの自治体から課税されますので、2023年11月に出国して日本の非居住者となった場合、住民税は課税されませんので、住民税から控除することが出来ないため、一部しか控除されず損をしてしまうのです。

ちなみに、ワンストップ特例の申請をしてそのままにしておくと、全額住民税から控除する形になるため、全額損をすることになってしまいますので、確定申告をすることで少しでも控除されるようにしたほうが良いでしょう。

所得税から全額控除できない?

住民税から引けないなら所得税から全部引いてくれればいいのに、と思われるかもしれませんが、残念ながら、所得税から控除できる金額は決まっていて、以下のような計算になります。

仮に50,000円ふるさと納税したとして、所得税からの控除額を計算しますと、

50,000円(寄付額) − 2,000円(自己負担分) = 48,000円

まずこれが寄付金の控除額です。

この控除額48,000円に、所得税の税率をかけたものが所得税から控除されるのですが、税率が20%の方の場合、9,600円が所得税から控除されます。

住民税は、寄付金の控除額の48,000円から、先程の9,600円を引いた残りの38,400円が住民税から控除されるという計算になります。

このような事から、翌年の住民税の税額から控除されなければ、ただ寄付をしただけになってしまいますので、出国のタイミングが重要になってくるのです。

会社からの辞令で急遽海外赴任となる場合は仕方がありませんが、ご自身で海外移住を計画している方は、その時期の調整は可能かと思いますので、これらの制度をうまく活用していただければと思います。

まとめ

ふるさと納税は、「所得税や住民税から控除される」という部分だけを見て節税対策だと言われることが多く、欲しい返礼品があるのならお得感があるかもしれませんが、仕組みとしては、本来かかってくるであろう税金を先に支払って、後から控除している(差し引いている)だけですので、手元からお金が出て行く、いわゆる節税対策っぽいものになります。

そのため、海外移住を計画している方や、海外赴任する可能性のあるお仕事に就かれている方は、今年はふるさと納税をするのか、という所から検討する必要があるでしょう。

このように、税金は知らないと損をすることもありますので、事前に理解した上でご検討下さいね。

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