毎月の無料相談会では、主にFXの税金対策や法人化についての内容が多いのですが、電話やメールでの無料相談の中には、「突然税務署から、申告について伺いたいことがあるので税務署にお越し下さいという連絡が来たのですが……」や、税務調査のことなど、急を要する案件も寄せられます。

税務調査というと、一般の方のイメージとしては、朝、ドアを開けると令状をもった調査官が立っていて、ダンボールを持った調査官達がぞくぞくと家の中に入っていく……といった印象をお持ちの方も多いかも知れませんが、実際には、一般的に行われている税務調査というのはこのようなものではありません(余程悪いことをされていたら分かりませんが……)。

なので、自分のところには来ないだろうと思ってらっしゃる方も多いようですが、そんなことはなく、単に泳がされているだけの場合もありますし、誰のところへも来る可能性はあります。

税金対策に比べておろそかにされがちな税務調査ですが、実は知らないとFXの利益を減らす大きな要因となりますので、今回はそのことについて解説していきます。

 

FXにおける税務調査のウソ・ホント?

普段からトレーダーさんのお話を聞いていると、税務調査に対して間違った認識をされている方が多いように感じます。なのでまずはよくある質問とその回答について順にお伝えします。

利益が少ないから税務調査は入らない?

いいえ、関係ありません。自分はまだFXで大した利益が上がってないから、税務署が来ることはないだろうと思われている方が多いようですが、それは大きな間違いです。実際に、利益が少なくても調査に入られています。理由は後ほど解説します。

FXは法人ではなく個人でやっているから税務調査は来ない?

これも答えはNOです。個人口座でされていても、税務署はやって来ます。現在、FX業者(証券会社)は支払調書を税務署に提出していますので、調査官が獲れる!と思ったところへは、個人も法人も関係なく調査はやってくる可能性があります(ちなみに定期調査もありますので、その場合は疑問点がなくてもやってきます)。

自分のところには調査が来ていないから大丈夫?

こう思われている方が意外と多いのですが、今のところ税務署が来ていないから大丈夫だというのは早計で、単に泳がされているだけということも多いのです。税務署も忙しいので、毎年調査をしていては大変です。なので一般的には大体3年分をまとめて調査に入ることが多いのです(一年目から入った例もあります)。なので、まだ来ていないから大丈夫だというのは勘違いです。

調査官の出世は税務調査の成績で決まる

これは、税理士さんや会計士さんでもあまりご存知ないことですが(通常、税務署の情報が税理士側へ流れてくることはありません)、弊社では、「敵を知り己を知らば百戦危うからず」という考えから、日頃より独自のルートで税務署側の情報を入手しており、メルマガ等でリアルタイムな動きをお伝えしております。

これは独自ルートというよりは、税務調査の時に、私が直接調査官に確認した内容ですけれど、彼らには毎年33件ほどの調査ノルマが課せられます。要はその中からどれだけ摘発してきたかの成績によって、出世が決まるわけです。一般の会社で、仕事をより多くとってきた営業マンが出世するイメージを持っていただけると分かりやすいかと思います。

FXの税務調査は彼らにとっては実は美味しい!

先ほども書きましたが、現在、FX業者(証券会社)は支払調書を税務署に提出する義務があります。つまり税務署からすると、その人がいくら利益を上げたかが筒抜けなわけです。でもその人の申告書を見た時に、支払い調書の数字と違っていた場合、税務署側としたら裏付けのある証拠が既にあるわけです。

ということは、先の営業マンの例で考えてみると、行っても契約や注文がとれるかどうか分からない先へ営業に行くより、ほぼ確実に契約が獲れるお客さんのところへ行く方が、確実に売上は上がり、自分の出世に繋がります。

例えば一般の飲食店の場合、業者からの支払い調書などなく、銀行口座やその他の情報から、獲れるかどうかを予想して調査に入るわけなので(その他のケースももちろんあります)、もちろん空振りの可能性もあるわけですが、FXの税務調査というのは、既に裏が取れているわけですので、税務調査官からすると、ほぼ確実に自分の出世に繋がる美味しい調査先だということです。裏を返せば、それだけ投資家側が侮ってはいけないものだということです。

税務署はFXの税務調査に力を入れている!

これは、先ほどご紹介した、独自のルートから調査した税務署内の情報ですが、2011年から税務署は、FXに関する税務調査に更に力を入れており、内部通達が回っています。
事実、国税庁のホームページにもFXの調査に重点的に取り組んでいると記載されています。

http://www.nta.go.jp/kohyo/katsudou/report/2009/02_3.htm
▲「(1)調査において重点的に取り組んでいる事項」参照

今でも、「実際のところFXの税務調査は入るものなのでしょうか?」という質問を耳にすることがありますが、ここまでお読みいただければお分かりいただけるでしょう。もし悪質な場合は重加算税(処罰の追加税)の対象となりますので、予め対策しておく必要があるでしょう。

本来、税金対策と税務調査対策は車の両輪である

皆さんFXの節税については皆さん興味を持たれますが、実は税金対策だけをしても意味がありません。税務申告の際に、税務署から何かを指摘されたり、突き返されたりすることは通常なく、指摘されるとすれば税務調査の時です。

つまり、税金対策をして出したとしても、税務調査で否認されていては全く意味がないばかりか、ペナルティー分まで追徴されてしまうと本末転倒です。

つまり車で言うと、税金対策のスキルと税務調査対策のスキルというのは、どちらが欠けても全く意味の無い両輪なのです。

今回は少し危険をあおるような内容になってしまい恐縮ですが、もし税理士などの専門家に依頼をされる場合は、その方が本当に、FXの税金対策と税務調査に強い方なのかを調べる必要があるでしょう(聞いても私は弱いですとおっしゃる方がおられないと思いますので……)。 一番簡単な方法は、「最後は税務署が認めるかどうかなんですよね?」と聞いてみて下さい。YESと返って来た場合は税務調査のことを理解しておられませんので危険です。

またご自身で対策される場合、やはり限界はあるものの、一番は、提出義務や保管義務のあるなしに関わらず、自分が申告した内容を裏付ける客観的な根拠資料(例えばFXのセミナーに参加した場合はその申し込み内容や、受講した証拠となるもの。また、領収書などにも内容を詳しく記載しておく等)を、しっかりと残しておくということが大切です(2011.6.9)。

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