法人口座の開設

弊社のクライアント様の中には、レバレッジ規制の回避や、節税目的で、会社を設立をされて、法人口座でFXや暗号資産(仮想通貨)などの売買をされている方も多くおられます。

特にFXの海外業者を使っておられる方等は、個人のままだと、国内業者の申告分離課税のように、一律20%の税率にならず、最大で55%になってしまいますので、利益を見込まれるのであれば、積極的に法人化を考えられるべきだと思いますが、その際にハードルとなってくるのが、「取引業者の法人口座の開設」と、そこへ入出金するための「銀行などの金融機関の法人口座の開設」です。

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弊社は2008年に、日本で唯一の「FX等の投資専門の会計会社」として設立致しましたが、その当時と比べても、取引業者も、銀行などの金融機関も、法人口座の開設は、その基準や条件も含めて年々厳しくなってきている印象です。

そこで今回は、少しでも法人口座が開設しやすくなるよう、口座開設における審査のポイント等について、順を追って解説してみたいと思います。

 

なぜ、法人口座の開設は審査が厳しいのか?

FXの取引業者などは、個人口座の場合ですと、最近では書面を書かずにオンライン申請のみで、数日で簡単に開設できるところも多くありますが、弊社が設立した当時は、法人口座でもさほど変わらず、今よりも割と簡単に設立できたように思います。

特に銀行口座の場合は、即日開設ができる金融機関もあったのですが、最近では2週間程度の審査期間は当たり前になってきている印象です。

では、なぜ法人口座の開設審査は厳しくなる一方なのでしょうか。

もっともな理由として挙げられるのは、近年、振り込め詐欺やマネーローンダリングのような銀行口座を悪用した行為等(犯罪)が多発していることでしょう。

一方で、登記上の会社の設立自体は以前に比べると簡単になってきており、ペーパーカンパニーを作ってそれが犯罪に利用されるといったケースも増えてきているようです。

そのような行為の防止策として、金融機関は法人口座の開設に対して、非常に厳しく審査を行っていることが考えられます。

法人口座の開設が断られる理由とは?

法人口座の開設審査に落ち続けてしまう人にとって一番の問題が、FXなどの取引業者も、銀行などの金融機関も、審査基準はブラックボックスになっていて、落ちた理由を教えてくれないということです。

理由が分かれば対処のしようもあるのですが、それらが知らされない為に、どの部分を改善すれば良いかが分からないのです。

しかし、弊社がこれまでサポートしてきた経験や、先ほど上記で述べた理由などから、なぜ審査が厳しくなっているのか、その原因を推測することは可能です。

順を追って見ていきましょう。

登記上の住所で本当に事業を行っているか?

これはよく、1人法人などを創られる際に考えられるパターンですが、法人登記している住所がバーチャルオフィスなどの場合、法人口座の審査で少なからずマイナス要因になってしまうことがあります。

バーチャルオフィスとは、一言でいうと住所だけを貸してくれて登記ができる(そこのサービスによっては郵便物も受け取れる)オフィスのことです。

自宅が賃貸で契約上、事業利用が禁止されている場合など、何らかの理由により自宅で登記ができない場合に、バーチャルオフィスの利用を検討される方がおられ、実際に弊社へ相談に来られた方の中にも何人かおられました。

バーチャルオフィスがマイナス要因になる理由としては、その住所だけを借りるという形態から、事業実態があるかどうかを怪しまれるためと考えられますので、法人の事業実態さえしっかりと説明できれば、必ずしも「バーチャル=口座開設ができない」というわけではありませんが、バーチャルオフィスではない場合と比べると、少なからずマイナス要因になることは否めません。

(そのため、バーチャルオフィスの中には、銀行の法人口座の開設率が高いことを売りにしている業者もあるほどです。)

また、以前は問題なかったのに、開設できなくなってしまったというケースもありますので、出来るだけ避けた方が無難でしょう。

事業目的が曖昧または不適切

事業目的が曖昧だったり多すぎたりすると、銀行側に「この会社は一体何をする会社なのだろう?」と怪しまれ、結果、銀行口座の法人口座の審査に落ちてしまうといったことが想定されます。

また一般的に、銀行が取引を敬遠する事業目的や、表現によっては何かいかがわしい事業を行うのではないかと勘ぐられてしまうものもあり、そういった事業目的が含まれていると、口座開設審査に落ちてしまう可能性が高くなります
(投資を行う場合も、事業目的の書き方1つで印象が変わったりするようです)。

こういったリスクを少しでも減らすためには、会社を設立する際に、司法書士に事業目的の表現について相談してみるのも良いかもしれません。
(司法書士は会社設立のプロなので、そういった情報や経験を持っていて、特にトレードを行うための会社を幾つも設立してきている方の場合は、アドバイスをもらえることも多々あります。)

資本金が少なすぎる

法律が改正され、今では資本金は1円から会社が設立できるようになりました。

そうは言ってもこれは法律上の話で、実際に資本金が1円だと「本当にこの会社は大丈夫かな?」と思われてしまう可能性は否定できません。

弊社が設立した当初は、FXの取引業者でも、最低資本金の設定はほとんどありませんでしたが、最近では、100万円以上など、法人口座を開設する条件として設けているところも増えてきています。

尚、銀行においても、口座開設審査は総合評価のため、資本金の額だけをもって審査に落とされることは少ないかもしれませんが、資本金も審査の対象として見られていますので、あまりにも少なすぎる資本金は、審査においてマイナス要因になる可能性があります。

弊社の経験上、数十万円の資本金で開設できた実績も多数ありますが、年々、それも厳しくなって来ているような印象を受けますので、出来ればよく取引業者の基準に用いられている、100万以上はあると望ましいでしょう(100万円以上であれば必ず通るという意味ではありませんが、少ないよりは良いかと思います)。

法人口座の審査に通過するポイントとは?

では、どうすれば法人口座の審査に通りやすくなるのでしょうか。

FXや暗号資産(仮想通貨)の取引業者の法人口座開設について

FXの取引業者の法人口座開設で言うと、先ほどの資本金もそうですが、弊社の経験から申しますと、投資歴も影響してくるように感じています。

もちろん審査基準は公表されておらず、ブラックボックスなので確実なことは言えませんが、必ずこれまでの投資実績を記入する欄がありますので、そこではある程度の実績を記載しておいた方が、通りやすくなる可能性が高まるかも知れません。

銀行の法人口座の開設について

次に銀行の法人口座ですが、最初にご説明した通り、銀行が一番気にしているのは、開設した口座が犯罪に利用されることです。

つまり、銀行に対して、自分の会社はしっかりとまっとうな事業を営んでいて、その実態があるということ、あなた自身とあなたの会社が信頼できることをアピールすることです。

1つのポイントとしては、法人口座を開設するために銀行に行くと、窓口の担当者と自分の会社について話す機会があるかと思います。

銀行の窓口担当者は、口座開設審査に必要な最低限の情報を質問してくると思いますが、聞かれたことに単純に答えているだけではいけません。

なぜなら、法人口座開設の申込時に担当者と話す機会は、自分の会社の信頼性(しっかりと事業実態がある会社であること)をアピールする絶好の機会なのです。

口座開設審査で少しでも有利になるよう、自分の会社の実態をプレゼンするつもりで行くべきですが、感情論でただ熱く伝えてもあまり意味はありません。

例え起業し立てであっても、客観的な価値を伝える必要がありますので、例えば開設申請の前に、事業内容なども含めて自社のホームページをきちんと作っておくだとか、何か取引実績のある相手があれば、それも記載しておいたり、契約書や覚え書きのコピーを準備しておくなど、客観的な物を準備しておくと可能性が高まるかと思います。

法人口座を開設する銀行や金融機関の選び方について

また、金融機関はその種類として、「メガバンク」「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」「ネットバンク」といった分類に分けることができます。

この中でもネットバンクは少し特殊なイメージで、少し前は審査が通りやすいと言われていたこともありましたが、最近ではネットバンクも審査が厳しくなってきているイメージです
(ただ、すんなり開設できたといったケースもあったり、開設し易いことをアピールしている銀行もありますので、必ずしもネットバンクがダメなわけではありません)。

さらに、ネットバンクは基本的にネットで申し込みを行うことから、前述のように自分の会社の実態を、担当者に直接アピールする場がありません。

だからこそ、先ほどお伝えした通り、自社サイトや契約書など、客観的な物を準備しておくことが重要となりますが(添付できる場合)、ネットバンクで審査に通らなかった時には、逆に実店舗のある金融機関に切り替えてみるのも一つの手かもしれません。

トレードに使うだけならリアルタイム入金に対応しているかどうか?

ちなみに会社を設立されると、見栄やネームバリューからなのか、誰でも知っているようなメガバンクにこだわって、法人口座を開設しようとされる方が結構おられます。

もちろん開設出来れば、会社の信用も多少は上がるでしょうし、それに越したことはありませんが、一般的には「メガバンク」が一番審査に厳しく、次いで「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」の順で審査に通りやすくなるといった傾向があるようです(必ずではありませんので前後する場合もあります)。

ちなみに、FXなどのトレードに使われるだけであれば、信用問題よりも、一番大事なポイントとしては、取引業者の「リアルタイム入金」に対応しているかどうかが重要となってくるでしょう。

いざ口座の資金が減ってきた時に、追加で入金したい時など、これが出来るかどうかで全く利便性はかなり違ってきます。

それを考えると、誰でも知っているようなメガバンクでなくても、あなたが取引される業者のリアルタイム入金に対応している、マイナーな銀行や信用金庫でも充分だと言えるでしょうし、そちらの方が比較的、法人口座が開設できる可能性も高くなるかも知れません。

まとめ

FXや暗号資産(仮想通貨)の取引業者や、銀行や信用金庫などの金融機関も、法人口座開設の審査基準について公表していない以上、こうすれば必ず審査に通る!といったことは言えません。

ただ今回ご紹介したように、なぜ審査が厳しくなっているのかという背景と、あなたの必要としているサービスや利便性から、準備しておくべき事柄や、取引業者や金融機関の選択を行うことで、審査に通る可能性を高くすることは可能かと思いますので、事前に検討しておかれることをお勧め致します。

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