FXの確定申告

個人口座でFXをされている方は、平成24年分の所得税の確定申告から、3年間の損失繰越しができるようになりました。

ただ、無料相談会等でお話を伺っていると、これについて間違った認識をされている方が結構多く、そのままだと繰り越されないばかりか、税務署から指摘を受けてしまう可能性もありますので、以下に解説していきます。

 

FXの損失繰越で間違えやすい3つのポイントとは?

個人口座でのFXの損失繰越について、勘違いされている事が多いのは以下の3点です。順にご紹介していきます。

損失の繰越は無条件にできるわけではない!

皆さんそれまでの確定申告のイメージが頭に残っているせいか、

「損失=確定申告の必要はない」

と思っておられる方が多いようですが、自動的に繰越せるわけではありませんので、損失が出ていたいとしても、その場合は必ず確定申告が必要になります。

税制改正により、昨年までの確定申告と今年からの確定申告は全くの別物になりましたので、書かなくてはならない申告書の種類も違いますし、税金の計算方法も異なります。

詳しい書き方については長くなりますので、ここでは割愛致しますが、分かりやすいよう実際の申告書を使った方法をDVDにまとめさせて頂きましたので、興味のある方はそちらをご参照いただくとして、まずは損失を繰り越すためには「利益がマイナスでも、申告期限内に確定申告を行う必要がある」ということをしっかりと覚えておいて下さい。

一部を除いて海外のFX業者は繰り越しできない?

レバレッジ規制を回避する目的で、海外のFX業者を使われている方も多いかと思いますが、金融庁に登録のない海外業者の場合、税率20%の申告分離課税にならず、3年間の損失繰越も出来ません(レバレッジ規制回避を目的とした場合の海外FX業者は、基本的に金融庁に登録はありません)。

その場合の対処法としては、法人化をして取引することで、最大9年間、損失を繰越すことが可能になります。詳しくは以下の関連記事にまとめてありますので、そちらもあわせてご確認下さい。

《関連記事》
「知らないと利益がマイナスになる?「FX損益通算」のワナ」
「海外FX業者の税金はいくらかかるの?間違えたら税務署が来た!」
「FX法人口座のレバレッジ規制を回避する方法とその注意点とは?」

繰り越せるのは決済した損失とスワップ損だけではない

相談会に来られる方の中には

「今年は損失を出したので経費は特にありません」

というお客様が結構おられます。しかし、経費のあるなしと、利益を出したか損失を出したかは関係ありません。

ちなみに「収入」と「所得」という言葉は、日常的にも使われる言葉なので耳にされていると思いますが、通常の会話の中などで、これらの言葉を厳密に使い分けている方は少ないように感じます。

基本的に「所得」とは、収入金額から必要経費等を差し引いた金額のことを指しますけれど、これはFX取引による所得が分類される雑所得でも同じです。

所得税法第35条第2項では、

「雑所得の金額は、その年中の雑所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする」

とあります。つまり、損失(収入がマイナス)の場合であっても、必要経費を差し引くことはできるのです。

さらに、翌年以降に繰り越す損失の金額はあくまで所得金額ですので、FX取引の損失と、必要経費を合わせた金額を3年間繰り越すことができます。

ただし、税務署はみなさんのFX取引での利益や損失については、証券会社から提出された支払調書で把握をしていますが、必要経費の詳細な内容までは分かりません。

そのため、後々お尋ねや税務調査が行われる可能性もありますので、対策として最低限、領収書などの証拠となるものはしっかりと保管しておきましょう。

要するに、損失を出してしまっても、FX取引を行うために費用を使って実際にFX取引をしていたのであれば、当然その費用は必要経費ですので、決済した損失とスワップ損と合わせて損失として翌年以降に繰り越すことが可能だということです(来年以降のことを考えると繰り越しておかないと損です)。

確定申告の期限後でもFXの損失繰越は出来るのか?

確定申告の期限ギリギリや、過ぎてから

「なんとかなりませんか?」

と問い合わせて来られる方が毎年必ずいらっしゃいますが、中には結構経ってから、

「昨年、国内のFX業者で損を出したのですが、確定申告をしていませんでした。ところが、今年は調子がよくて……、今からでも昨年の損失分を繰り越して、今年分を減らせませんか?」

と相談して来られる方もおられます。なので、申告期日が過ぎてしまった場合にも、果たして損失の繰越が可能かどうか、今回は税法条文で確認してみましょう。

条文では可能なようだが税務署に問い合わせると……

先物取引の損失繰越については、租税特別措置法第41条の15(先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除)で定められています。

第3項を確認すると、

第一項の規定(※損失の繰越規定)は、(中略)当該先物取引の差金等決済に係る
損失の金額の計算に関する明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある確定
申告書を堤出し、かつ、その後において連続して確定申告書を堤出している場合で
あって、第一項の確定申告書に同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する
明細書その他の財務省令で定める書類の添付がある場合に限り、適用する。

とされており、そして、ここで言う確定申告書とは期限後申告書を含むとされています(租税特別措置法第2条1項10号、及び、所得税法第2条1項37号)。

少し難しい表現になって恐縮ですが、結論としては、条文上では期限後申告をすることにより、繰越控除を適用することができると考えられますが、実際に弊社へ相談して来られたお客様の事例では、税務署に相談に行った納税者が、税務署の職員に期限後の損失繰越は受け付けできないと言われ、追い返されたというケースもありますので注意が必要です。

弊社で申告させていただく場合は、上記のようなケースでは法的根拠を示した上で主張致しますが、一般の方の場合は、税務署に相談に行って、担当者に言われたことが正解だと感じている方が多いかもしれません。

しかし実際には、税務署の担当者にも能力に差があり、全ての職員がいつも正しいことを言っているとは限りませんので(職員さんは税金のプロではなく、一般の公務員さんですので、実際に税務署側が正しくないことも多々あります……)、上記全てのことを含め、何が正しいのかを知った上で、きちんと申告することが大切です(2015.5.19)。

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