FXの確定申告

弊社へ多く寄せられる質問の一つに、「FXの経費には何がありますか?」というのがあります。

ただ過去の事例をあげますと、そこを理解せず申告してしまったがために、税務署から認められないとの通達が届き、高圧的な態度で来られてくじけてしまったという相談者の方もおられました。

関連記事:「海外FX業者の税金はいくらかかるの?間違えたら税務署が来た!」

そこで今回は、FXの個人トレーダーの方向けに、何を経費として計上できるのかについて解説していきます。

 

FXの経費は細かく決まっているものではない

個人口座でFXをしておられる方の基本的な税金対策方法としては「FXの経費をいかに適切に計上できるか」ということがまずあげられます。

非常に基本的なことですが、実際に相談に来られた方の資料を拝見していると、きちんと適切に必要経費を計上できている方や、資料も含めて税金対策がしっかりできている方というのはほとんどおられません。

まず経費とは何かですが、結論から申せば、実は税法上、FXの経費として認められるのはコレとコレですといった、細かい決まりはありません。

税法で経費とは

「収益(FXの場合は売買益やスワップ金利が考えられます)を得るために直接使った費用」

と定められていますので、ある費用を使ったことにより、FXの収益が直接成り立っているのであれば、それはFXの経費と考えられるでしょう。

具体的にFXの経費として計上できるものは?

経費として考えられるものとして、具体的には、

  • 研修費(FX セミナーの受講費など)
  • 研修を受けるためにかかった交通費や宿泊費
  • 新聞図書費(FXや投資に関する書籍や雑誌など。また投資に関するE-BOOK や配信サービス等の費用も可)
  • 売買手数料や入出金に関する振込手数料
  • 通信費(FX 取引にかかった分のインターネット接続費用や、口座開設時の郵送代など)
  • 事務用品費(FX に使った分の、コピー代や筆記用具、プリンタのインク代など)
  • FXトレードに関する器具・備品・消耗品費

などが考えられるでしょう。但しここで問題となってくるのは、それを計上したからといって必ずしもすんなり認められるとは限らないのです。

同じものを経費計上しても認められる時と認められない場合がある?

予め知っておかなければならない事として、それらの指摘を受けるのは、主に税務署からの行政指導か税務調査の時ですが、経費に対しての指摘を受けた場合、調査官を納得させられるかどうかは、その時の対応の仕方によって変わってきます。

よって同じものでも経費となるかどうかの結果が変わってくるということが実際には多々起こりえます。つまり、Aさんが調査対応をしたら調査官を納得させることができたが、Bさんが調査対応をしたら調査官を納得させることができなかったという具合です(最終的に税務調査官に決定権があるかどうかは別として)。

これは税理士や会計士が対応した場合にも当てはまることで、あまり一般には知られていないことですが、その税理士さんの税務調査対策スキルや対応の違いによって、追徴される税額が大幅に違ってくることはよくあります。

税金対策や税務調査対策というのは、税法の試験に出るものではありませんので、同じ有資格者であっても、要は資格をとった後に、その方がどれだけ日々研究、実践をされているかでスキルは全く異なってきますので、言い換えると、どの税理士と契約するかの時点で既に結果が変わってくるということです。

例えばパソコンをFXの経費として計上する場合

例えば非常によく聞かれるパソコン代などは、プライベートでも使われているのであれば、全額を経費として落とすことは難しいでしょう。なので税務調査官は否認してくることもよくありますが、税務調査を理解できていない税理士さんにお願いしていると、反論の仕方が分からず受け入れてしまわれます。

実際には、何割かでもそれを使って利益を上げていることを客観的に証明できれば、按分して計上することはもちろん可能です(よく、税務署や他の税理士へ事前に聞いたところ、パソコンは経費にならないと言われましたと相談して来られる方がいらっしゃいますが、弊社へ依頼をいただいたものについては、過去にもちゃんと計上させて頂き、税務調査で否認されたこともありませんので、結論としては充分可能です)。

経費を否認するために税務署がよく使う手段とは?

余談ですが、「税務署に聞いたらFXに経費はないと言われました」と、あまりにもご相談をいただきますので、試しに税務署へ同様の質問をしに行ったことがあるのですが、実は全く同じことを言われました……。その際、私が

「例えばFX関連の本で勉強をして利益を上げたのなら、その書籍代は経費にできると本で読んだのですが……」

と尋ねると、

「じゃあ、その本を読んだことによってFXの利益が上がったと証明してください。」

と一蹴されました。実はこれ、税務署が否認するときによく使う常套文句です。実際には法律上、それを証明する必要は納税者側にはありませんので、税務調査対策が分かっている税理士にとっては、簡単に反論可能なものですが、その時は、税務署の対応を確認しに行っただけでしたので、「そうですか。わかりました。」と言って帰りました。なので鵜呑みにしてはいけません。

領収書などの保管の仕方で経費に出来るかが変わってくる?

ただ、税務署側の言う事にも実は一理あり、経費とはFXで利益を上げるために【直接】要した費用のことです。そのため、経費の根拠となる、領収書や通帳、クレジットカード明細などの資料を保管しておく際に、一手間加えておくことで、後々お尋ねや税務調査があった際にも結果が変わってくることが大いにあります。

具体的には、使った費用が【直接】FXに関わっていることを説明できるよう、それらにメモしておいたり、一緒に証拠を残しておくことが大事です。

例えば、セミナー関連の支出であれば、どのような内容のセミナーだったのか、案内メールを一緒に保管しておいたり、書籍の領収書であれば、本の題名などをメモしておくのも良いでしょう。

私どもが処理させて頂く場合は、クライアント様よりいただいた資料すべてに目を通し、少しでも違和感を感じたものには、どのような目的で使った費用なのかをお聞きし、例え税務調査で指摘を受けたとしても、きちんと調査官の口を塞がせるところまで視野に入れて、処理をさせていただきます(←申告や節税だけでなく、これが非常に大事な作業です)。

よく領収書などはキレイに保管しておく必要があると思われている方がおられますが、そんなことはなく、むしろ保管方法は、空箱でもひとつ用意して、その中にポンポンと入れていくだけでも構いませんが、何に使ったのか、どう利益に繋がっているのか等の具体的な内容については、ドンドン書き込んでいくべきなのです。なのでご自身で確定申告をされる方は、日頃からそのように証拠を残しておきましょう。

FXの経費を年末までに使ってしまおうは要注意?

あとよく聞くのが、

「年末までに経費を使わないといけないと思ってパソコンを買いました」

というような話です。ただこの場合、注意しないといけないポイントは、どんなものでもすぐに経費として差し引くことが出来るとは限らないということです。例えば10万円以上のモノを購入した場合には減価償却資産となり、全額を一括で経費とすることができず、定められた耐用年数に応じて、少しずつ経費にしていくことになります。

実際にFXの経費として認められるのは4000円だった……?

トレードに欠かすことのできないパソコンを20万円で購入したとすると、パソコンの耐用年数は4年となっていますので、20万円の1/4、つまり5万円ずつを毎年経費にしていくことになりますが、初年度に関しては、所有していた月数で5万円を按分しなければなりませんので、実は年末に駆け込みで買った場合には、最終的に今年の経費に計上できる金額は5万円の1/12、つまり約4,000円程度となってしまいます。

つまり、近々購入しようか迷っているものを、年内に購入して経費にしようと考えておられる方は、「10万円未満」というラインを考えておかないと、思ったほどの節税効果が得られないということになってしまうので注意が必要です。

実際にあった強者の話(笑)

最近ではパソコンもかなり手軽な価格になってきましたが、このようなお話をさせていただくと、過去には

「トレード用にカスタマイズされたパソコンを購入しようと思うけれど、高額になってしまうと減価償却のため今年の経費に計上できる金額が減ってしまうから、パーツ単位で購入しようと思っています。」

という強者がおられました(笑)。

パーツ単位で購入すれば1つ1つは10万円未満ということなのでしょうが、この考え方は実はアウトです。残念ながらパソコン1台という単位で初めてその機能を果たすモノの取得価格を、パーツ単位に分解して考えることはできません。

通常1単位として取引されるものは、その単位ごとに取得価格を判定することになりますので、この場合には、パソコンの機能を果たすパーツの合計額で考えなければならないことになりますので注意しましょう。

その他、FXの経費として勘違いされるものとは?

その他にも、いただく質問としてあるのが

「FXのスプレッドや手数料は経費として引けますか?」

というものです。これは別途まとめましたので、以下の記事をご確認下さい。

関連記事:「FX税金の確定申告でスプレッドや手数料は経費になる?」

(2012.1.12)。

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